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牝馬が熱い!メジロ牧場厩舎長インタビュー

 今年の夏も北海道のメジロ牧場にお伺いさせていただきました。今年のインタビューは、昨年お話を伺えなかった牝馬育成担当の山本厩舎長と、牝馬の中でも休養馬を今年から担当されている渡邉厩舎長にお話を伺うことができました。今年の夏は札幌でメジロの出走数の7割近くが牝馬ということもあって、その前線基地の役割を果たしている休養馬の調教についてと、2歳牝馬の育成状況についてお伺いしています(2009年8月6日取材)。

――最初に渡邉さんにお伺いします、休養馬を担当しているということですが

渡邉厩舎長 そうです。基本的には牡馬は市川さんで、牝馬が山本さんという感じでやっていますが、牝馬の休養馬は山本さんから自分にほぼ任せてもらっています。

――ほぼというと

渡邉 やっぱり、山本さんの最終確認というかそういうのはやってもらっています。

――休養馬ということは古馬中心になると思いますが、今年から担当になって大変ではありませんでしたか

渡邉 どちらかというと今年からで良かったですね。今年は休養に戻ってきた牝馬に故障馬が少なくて、夏の時期でもそんなに厩舎が一杯になることもありませんでした。ですから、出走回数を増やすことを目標に、うまく馬を回転させることができたと思います。

――先ほど休養馬の厩舎を見せていただきましたが、牡馬と比べて牝馬は少なかったですね

渡邉 そうですね。

――休養馬をやっていて気をつけているところはありますか

渡邉 やっぱりレース使ってきている馬なので、帰ってきて初めて乗ってみたときに疲れがあるとかそういうのは気にしています。乗ってみて疲れがあるなら楽をさせてあげるとか、そういったことを2歳と違って気を使っていますね。

――休養馬と言ってもこれから札幌を使う予定の馬とか完全休養の馬とかいると思いますが、今年はどちらが多かったですか。

渡邉 4、5月を使って牧場に休養で戻ってきて、その後の状態が良ければ札幌を使いたいという馬が多かったですね。

――余り目的がハッキリしないで牧場に戻ってきますね。

渡邉 それでも、なんだかんだいってレースは使いたいですから、こちらから牧場での馬の状態を余り連絡していなくとも、調教師の先生からここのレースを使うからって言われることがありました。そういった馬が多かったので、こちらでも番組表をみて、ここを使えたらいいなというのは考えて調整していましたから、調教師の先生の考えとは必然と一致してきますよね。
 先日入厩したフォーナも、はじめは先生から全く連絡がなかったのですが、突然連絡がきて、札幌で1000万下に牝馬限定戦が1レースあるじゃないか、みたいなことを言われました。でも、牧場でもそこに使えるような状態に仕上げていましたし、いつ声かけてもらってもいいように乗ることが出来ていましたね。


札幌での出走を目指し乗り込まれる休養馬

――先週(8月1日)復帰したメジロフォーナはレース直前に入りましたよね

渡邉 2週間前ですね。

――同じくらいの時期にメジロスプレンダーも入りましたよね

渡邉 そうですね。フォーナより1週早く、7月25日に入りました。

――それでも2週間という短い期間で。

渡邉 2週間で出走することになりますね。アースラも今週入厩して、近々使うことになると思います。

――これまでは、アクシデントもなく順調に送り出して、そしてレースに使えているということで、あとは結果が欲しいところですね。

渡邉 そうですね。

――メジロレディーなんかはあっさり勝てると思いましたが

渡邉 牧場では状態が良かったのですが、なかなか競馬に行くとうまくいかないようです。前走もレース後にすぐ息が入ったようでそんなに疲れはなかったようです。全力で走れなかったことは言っていましたね。調教師の先生も、本当は前に行きたかったのだけど、前の馬が下がってきて一緒にズルズル下がってしまったようで、チグハグな競馬だったと言っていました。

――レディーは今週(8月9日)出走を予定していますが

渡邉 相手も揃っていますが、前走よりはもうちょっとやれると思っています。

――条件的に牡馬相手ですし

渡邉 こういった条件は牝馬限定戦がないので厳しいですね。

――同じ日にメジロシーゴーが出走しますが、こちらはどうでしょうか

渡邉 休み明けの初戦は良かったのですが、やっぱり2走目がダメでした。函館開催と違って、函館から札幌への輸送競馬になってしまうので、それが影響したようです。牧場にいるときはすごいふっくらしていましたが、輸送で結構減るみたいで、先生も函館の滞在競馬よりは難しいみたいなことを言っていました。

――戻ってきたシーゴーの牧場での状態はどうでしたか

渡邉 元気はありましたね。けれど、札幌の3着のあともう1回使って帰ってきたときは、食欲旺盛のシーゴーがカイバも食べない状態になっていました。

――シーゴーは直前に入って、レースが終わるとすぐ戻っていますよね

渡邉 そうですね。前回は10日で使ってもらって、2回使ったあとに帰ってきて、また短期で戻りました。前回は牧場でもビッシリやって送り出したのですが、2戦目で上積みがない感じだったので、今回はそんなにやらないというか、ある程度はキッチリやるのですが、そこそこで止めて送り出しました。

――前回とはちょっと変えているということですね

渡邉 そうですね。やっぱり初戦だけじゃなく、2走目も上積みあるように仕上がってくれればと思います。

――今回のシーゴーは楽しみですね

渡邉 そうですね。調教師の先生が、前脚が固いから、若手でどんどん前に出していってくれる騎手を乗せたいということで、今週も若手騎手に頼むと聞いています。やっぱり減量の特典もありますし、ベテランになるとそういう馬には乗りたくないことは言われるそうです。

――そうなのですか。シーゴーと同じようにメジロブラボーも牧場から戻ってすぐ出走していますよね

渡邉 前走は悪くない状態で送り出せたのですが、前に行って最後は息が上がってしまったようです。ブラボーも同じく2回目は調教方法を変えて、併走とか長めの距離を取り入れてやってみました。そしたら、前回と違って、馬がカイバをしっかり食べるようになって馬体の戻りが早かった。前回、牧場に帰ってきたときはカイバは食べていたけれど、体の戻りが遅かったりして十分な調教ができませんでした。ですから、今回はビッシリ調教できると思います。ただ、権利がないので出走待ちですね。

――狙ったレースを使えないのは辛いですね。ブラボーは、最近結果が出ていませんが、距離については融通が利くタイプでしょうか

渡邉 札幌はダートで1000と1700しかなく、1000では忙しい気がするので、やっぱり1700になりますね。阪神戻れば1400とかありますし。

――次に山本さんにお伺いさせていただきます。2歳馬の育成については昨年と同様に進められていると伺っていますが


調教のためにダートコースに入る2歳馬たち

山本厩舎長 そうですね。特に変わったところはありませんね。ただ、馬をトレセンに送り出す時期を去年よりちょっと前の段階にしたり、去年より状態をもう1ランク上げて送り出したりしているような馬もいますね。

――牡馬担当の市川さんからすると、牝馬はかなりスパルタの調教をやっていると聞いていますが

山本 そうですかね?ただ、厩舎長をやらせてもらうようになって、まだ年数が少ないので、他との比較というのができないせいか、やり足りないのかやり過ぎなのかというラインが、自分の中でまだハッキリしないところがあります。これまで送り出した馬をレースでみると、ちょっと足りなかったとか、やり方が悪かったのかと、考えることはよくありますね。

――昨年送り出した今の3歳の中で、これはしっかり調教をやったと言える馬はいますか

山本 昨年でいえば、ポピンズとかマリアン、フューチャーあたりは結構やったと思います。フューチャーは競馬での走りは物足りませんでしたが。

――調教をしっかりやれた馬はトレセンに行ってもそれなりの動きはしていたと

山本 そうですね。評判はすごく良かったです。自分がシャレードのデビュー戦の日に新潟に行ったときも、洋吉先生のほうからシャレードよりもポピンズの動きのほうが断然いいって話を聞きましたし、厩務員さんもそういう話をしていて、初戦から行けるかもしれないと言っていました。フューチャーもやっぱり稽古はすごく動くらしいのですが、競馬に行くとダメたったようです。

――フューチャーは気性的な問題でしょうか

山本 そうですね。ちょっと変わった馬でした。それでも、結構強い調教をしているときにも、他の馬はハァハァいっているのに、フューチャーはケロっとすぐに息が戻っていましたから、スタミナというか心肺能力がかなり高いと感じていました。それだけに、フューチャーには期待していたのですが残念です。

――逆にもっと調教をやっておけば良かったと思う馬もいたのですか

山本 やっぱり送り出してから使うまで時間があって、アリスとかアースラの世代というのは割りと1ヶ月ちょっとで使ってもらったりしていたのですが、去年とか今年なんかはデビューまでに1ヶ月半以上かかっていたりするので、牧場の調教でスタミナというか心肺的なところが足りなかったのかなという感じはしています。

――そういったデビューまでの調教にうまく繋げることができたのは、札幌で新馬勝ちしたメジロドリームスや2戦目で勝ちあがったメジロシャレードあたりでしょうか

山本 ドリームスは割りと順調に行った方でしたが、シャレードはどうしてもノドの関係があって、思うように先に進めませんでした。それで、調教師の先生から、トレセンに入厩できるなら、ノドの治療をしながら調教をするってことになって、シャレードを早い時期にトレセンに持っていってもらいました。逆にドリームスなんかは、こっちである程度ビッチリできたほうだと思います。

――スプレンダーは札幌でデビューして、2戦目で勝ちあがりましたね

山本 結構いい感じの馬でしたが、走り方に少し癖がありましたね。

――どんな癖があったのですか

山本 やっぱり頭高いところですね。体が柔らかいところもあったのですが、やっぱり頭が高い分、全身が使い切れていない感じでした。

――3歳での経験を経て、今年の2歳の話になりますが、昨年より早く入厩させているということもあって、今年の2歳は現時点で牡馬よりも牝馬が多く入厩していますね

山本 はい、去年は自分の中で馬を送る基準というのがハッキリしていなくて、それこそもっとやったほうがいいのかなって思っていました。周りの人からはこれぐらい走れたら入厩してもいいじゃないのかと言われることもあったので、今年は調教師の先生方にオファーをどんどんかけてみました。そして、牧場に来て下さった先生方がこれぐらいやっているなら入厩させるかって話をして下さって、それでトレセンに馬を送り出しています。

――その中でデビューしているのはカトリーヌと先週のニコールということになりますが

山本 ニコールは牧場でも結構速いところまで調教をやっていたのですが、やっぱり函館に行ってピリッとしないところがあったので、牧場でのやり方と向こうでのやり方に差があり過ぎるのかなという感じがしました。そのあたりをもっとうまくやれる方法はないかと模索しているところです。

――なかなか難しいですね、2歳牝馬でこれから入厩する予定はあるのですか

山本 送り出せる馬はほとんど送りだしていますが、あとダイアンが順調に行けば今月(8月)の中旬にでも送り出せると思います。あとはもう秋以降になりますね。


2歳牝馬で期待のかかるメジロサーマン

――2歳牝馬について個別にお伺いしますが、最初にイチオシの馬がいたら教えてください

山本 いったん入厩したけれど、牧場に戻ってきたリンデンでスウェプトのメジロサーマンなんかは結構動いていたので、非常に楽しみですね。あとはドーベルの仔は、春先だとちょっとひ弱な感じがして、ちょっと子供っぽい感じでしたけど、馬が成長したせいか、ちょっと馬が変わってきています。乗って気の強いところはありますが、動きなんかは素軽いところをみせて、動けるようになってきました。血統がうまく出れば、頼もしい一頭だと思います。

――メジロサーマンは立て直しになりますが

山本 サーマンは、気持ちが入り過ぎる面がありますが、動きには力強いところがあります。今後は、もう少し気持ちに余裕をもたせるようにと、体の使い方が柔軟になるように調整していきたいですね。

――期待が大きいメジロオードリーは、秋頃に入厩したいという話ですが

山本 兄弟の中で一番、見た感じ幼さが強かったんで、余り早く入れる必要はないのかなと考えています。ドーベル産駒の兄弟自体みんなほとんど夏までに入っていいますが、今回はそんなに急がないで、調教が進んでいるカトリーヌがちょうどいたので、そっちを先に持って行ってもらいました。1つ上のシャレードは、勝ちはしましたが、やっぱり早い段階で出て行って、今のような状況になっているので、オードリーは敢えてゆっくりやってみたいなと思いました。

――代わりに早く入厩したカトリーヌはダーリングにライアンということで、1400Mでのデビュー戦でした

山本 乗ってる者も短いところ短いところとひたすら言っていましたが、自分はそんなに短いところよりは2000ぐらいのところまでは行ってくれるのではないかと思っています。

――既に入厩していますが、メジロイングリッドはどうですか

山本 背中の人を気にする面があって力むようなところがありましたが、走りに気持ちが向くと、割としっかり走る馬でした。マックイーン産駒なので、なんとか結果を出したいですね。

――ヒカルオオゾラの全妹となるメジロキャメロンはどうでしょうか

山本 スプレンダーと違って、体が柔らかくバネがある感じがします。ただ、最初の頃は問題があってしばらく調教を休んでいました。というのも蹄鉄をつけてウォーキングマシンをやっていたときに、マシンを蹴ってしまって、ツメがちょっと無くなるケガをしてしまいました。それで少し休んでいた期間があったので他の馬よりも遅れてしまいます。最近は馬が成長してきたせいか、き甲が伸び始めたせいか体の雰囲気も変わってきました。それに運動を重ねていくごとに体の張りも出てきて、じっくり乗ってきたおかげで力がついてきたみたいです。

――キャメロンは今からデビューが楽しみですね。

山本 少し気持ちがカーっとなるところがありますが、前に向く気持ちがあるんで、そういう面でも期待しています。

――アフリート産駒のレイチェルはどうでしょうか、既に美浦に入厩していますが

山本 美浦に入って、結構いいタイムでやっているみたいなので、早めに使ってくるかもしれません。

――兄弟のラルゴやミニーとは違った感じなのでしょうか

山本 今までは細い馬が多かったので、兄弟の中では一番馬格がある馬だと思います。。牧場でも素軽い動きをしていて、走りは良かったと思います。

――スターアミュレットのメジロアンジェリーはどうですか、血統的には期待したい一頭なんですが

山本 スターアミュレットの仔は、調教師の先生から聞いた話しでは、気性の問題とやっぱり力がないみたいです。アンジェリーはメジロフェームよりいいのかなと思っていましたが、厩舎の話だと兄弟で似ているみたいなことを言っていました。久保田先生も2歳戦の手薄な時期に早く勝ちあがれるように持って行きたいとおっしゃってました。

――メジロソフィアはタフラにアグネスタキオンですが

山本 なんかメジロでアグネスタキオンというのは変な気性の馬が多いような感じがしますが、ソフィアもそんな感じがしました。

――ソフィアの牧場での動きはどうでしたか

山本 バネもあって動きは柔らかいほうだと思います。ただ、そういう気性もあってか、若い乗り役が乗ったりすると、馬に遊ばれてしまったりしていましたね。ただ、トレセンに行ったら結構真面目に走っているそうです。

――兄弟にはファルカル以外に活躍馬は出てきませんが

山本 どうしても兄弟には脚元が余り良くない馬が多かったですからね。

――先週デビューしたメジロニコールは残念な結果でしたが

山本 あの馬も走る馬なのかそうでないのかわからないのですが、やる気になったときはとてつもなく走るかもしれませんしね。

――他の兄弟と違って使い出しは1200でしたが、育成でそういった面があったんですか

山本 その辺がわからない馬でしたね。牧場ではそれなりに速い時計も出していたのですが、入厩しても競馬に使うくらいのタイムまで縮められないという話を聞いていました。そういう話を聞くと、牧場でやり足りなかったかそれとも違う理由なのか考えますよね。


長めからしっかり乗り込まれる2歳牝馬たち

――巻き返しを期待しています。先ほどメジロダイアンがそろそろ入厩という話を伺いましたが

山本 そうですね。これが今まで送った馬の中では、きっちり速いところをこなしていると思います。

――2歳馬の中で一番しっかりやれたと

山本 そうですね。あとはこれでトレセンに行ってどうなるかですね。この馬は体を絞るのに時間がかかりそうかなと思っています。

――今どれくらいあるんですか

山本 今は470キロくらいあって、育成のときからずっと、脂肪がついたら体重が落ちづらい馬でした。競走馬としての馬体にするために、スンナリ落ちるかどうか心配なので、牧場でも余分な肉をつけないようにしています。

――父がワイルドラッシュで、このところメジロ牧場と相性のいい種牡馬ですが

山本 そうですね。動きに硬さはあるんですが、力はあるような感じがします。

――メジロシールズはどうでしょうか。ブルネットの初仔になりますが

山本 この馬も調整時期に脚を引きずることがあって、気づくのが遅かったせいか、少し骨折していたんです。それで結構長い期間休んでいましたが、そこからは順調にきています。長い間休んでいたので気づかなかったのですが、最近は馬格がある馬なのかなと思うようになりました。わりと力もあって、それこそ調教次第ではもっと良くなってくるかもしれません。

――非常に楽しみですね。メジロムーアはどうですか

山本 気難しいところがあるけど、調教で走らせると結構動く力はありますね。本当にさっき話したサーマンくらい動いてしまう馬で、牧場のダートコースは2ハロンしかないところですが、それでも普通に12−12で行ってしまうくらいです。ですから、うまく調整して入厩させられれば良かったのですが、途中で歯車が狂ったのか体調を崩してしまって、今は状態を戻して秋頃に入厩できたらと考えています。

――シルエットの初仔となるメジロエミーはどうですか

山本 今のところ一番問題が多い馬で、冬から継続して調教が進められない状況でした。前駆と後駆のバランスが崩れていて、脚を引きずったり、装蹄師さんや獣医にいろいろ見てもらったりしたのですが、やっぱり肩が悪かったり、腰が悪かったりするので、休ませながらちょっとずつ進めています。

――カンパナの産駒であるメジロジェニファーは

山本 いったん入厩したのですが、牧場に戻ってきています。厩舎の人に聞くと、すごくいいものを持っているとかなり褒めていたのですが。

――戻ってきたというのはケガとが原因ですか

山本 ちょっと肺炎になりかけたみたいで体調を崩したようです。それで、先生からこのまま調教を続けるのもかわいそうなので1回仕切りなおして欲しいということで戻ってきました。こっちで乗っているときもいい動きをしていたので、牝馬の割には馬格があって楽しみな馬です。

――スパイダーやグリースの半妹となるメジロドリューはどうでしょうか

山本 半姉のグリースに比べるとちょっと細いですが、さっき話したダイアンと同じくらいまで稽古が進んでいて、いい動きをしていると思います。

――ドリューを含めメジロベイリー産駒の牝馬が3頭いますが、この2年乗ってみてベイリー産駒の特徴みないなところがあれば、教えていただけますか

渡邉 トモが弱い馬が多いですね。腰がパンとしてこない馬が多い気がします。特徴はそれぞれ違っていて、2歳でもバラエティに富んでいますね

山本 全くわかりませんね。

――ベイリー産駒の評価というのはまだ難しいようですね。最後に、まだ登録されていませんが、コロンバイトとタキオンのメジロミシェルはどうですか

山本 一番の特徴はコロンバイトのクセがないというぐらいですね。これまでのコロンバイトの仔というと変なクセがあって、それに父アグネスタキオンということで心配していたのですが、意外と手のかからない馬でしたね。なんか馬にメリハリがないような感じもしていますが、それでも他の馬と調教も普通にこなしているし、自分でも掴みきれていないので、もう少し時期をみたら、馬が変わってくるのかなと考えています。

――長時間にわたりお話していただきありがとうございました。これからもメジロの活躍を期待しています。

あとがき
 今回は牝馬の厩舎長にお話をお伺いしましたが、牡馬だから牝馬だからという違いは余りなく、メジロ牧場の中に2つの厩舎があって、協力しながら競いながらやっている、そういった感じがしました。
 最後になりますが、今年もこころよく迎えていただきました岩崎専務をはじめとするメジロ牧場の皆さまに改めてお礼申し上げます。
管理人 ジリ。