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メジロダイボサツ新馬戦レポート

 2011年2月26日、メジロ注目の3歳馬であるメジロダイボサツがデビュー戦を迎えました。待ちに待ったデビュー戦ということで、不肖管理人も行かなければと寒空の中山競馬場に行ってまいりました。そのときの模様を簡単ではありますが、ご紹介したいと思います。

メジロダイボサツのたくさんの横断幕が

 この週末は前日に関東地方で20度近くまで気温が上がるなど暖かくなりましたが、当日は、晴れていたものの、真冬に逆戻りしたような寒さでした。風も冷たく、競馬観戦には辛い日となりました。それでも多くの人がメジロダイボサツのデビュー戦を楽しみにしていたのか、横断幕もたくさんありました。開幕週にふさわしく、パンパンの良馬場で行われました。

パドック

 5Rのゴールを迎える前に地下馬道からパドックに入ってきた新馬たちの中にメジロダイボサツ(牡3、大久保洋、父ディープインパクト、母メジロドーベル)がいました。ご存知のとおり、メジロ牧場のディープインパクト産駒にして、メジロドーベルを母にもつ期待の一頭です。デビュー戦ということもあり、やはり少しカリカリした感じで入ってきました。耳も少し左右に振っている感じです。

 2頭後ろにはメジロテンニョ(牝3、菅原、父シンボリクリスエス、母メジロプレスト)がいました。こちらは牝馬ですが、メンコをしていたこともあり、どっしりとした感じです。目を細めている感じでしたが、時折目をギロっと開いてみたりもしてました。母はメジロブライトの全妹のメジロプレストということもあり、個人的には期待している一頭で、馬体も500キロとしっかりした馬格です。ただ、冬毛が大分目立っていました。

 それに対してダイボサツは470キロとスッキリした馬体です。昨年の9月から乗り込まれていますから、仕上がりは良く、これくらいは当然といったところでしょうか。ただ、この時期の3歳馬としてはまだちょっとトモが物足りない感じがしました。それにチャカついたり、何かに驚いたのか周回の最初のほうで2、3度駆け上がるようなところがありました。パドックで転んで怪我をするのだけが心配でしたが、調教厩務員の安瀬さんがうまくなだめていらっしゃいましたね。

 顔立ちは母のメジロドーベルに似ているというか雰囲気を持っていますね。馬体もそうなんですが、ディープインパクト産駒というよりは、母メジロドーベル、いやメジロライアン産駒っぽい感じです。たてがみは大久保洋吉厩舎のカラーでもある赤と黄色で編み込んでありますね。

 半姉のメジロオードリー(父スペシャルウィーク)と同じくシャドーロールを着用しています。周回を重ねるたびに落ち着きを見せるようになってきました。

 安瀬厩務員に少し甘えるようなしぐさを見せますが、安瀬さんは少し人気が気になるようです。単勝2.1倍の圧倒的な人気となったのは、調教での動きが良く、評判馬となっているエチゴイチエで、ダイボサツは4番人気の8.9倍、テンニョは13番人気で230.7倍となりました。ダイボサツは、やはり思い通りに調教が進まなかったことや、大久保洋吉調教師の弱気コメントのせいか、これまでの姉たちと比べて人気がありませんが、デビュー戦としては恥ずかしくない仕上がりです。

 停止命令がかかると、安瀬さんは周りを気にしながら、慎重に馬を止めました。ダイボサツもしっかり落ち着いていて、パドックに入ってきたときのようなカリカリしたところも目立ちません。

 騎乗命令がかかりましたが、吉田豊騎手は、前のレースで騎乗があったのか、パドックには現れず、ダイボサツだけの周回となりました。パドックでダイボサツに騎乗する吉田豊騎手も見たかったですね。

 一方のテンニョは江田照男騎手が騎乗して周回しました。デビュー戦とは思えないほど落ち着きを払っており、江田照男騎手も終始にこやかでした。

返し馬&輪乗り

 中山の芝2000Mのレースということでゴール板付近から芝コースへ入場して、4コーナーのポケット方向に向けての返し馬。デビュー戦ということもあり、落ち着かせながら帰し馬のタイミングを見計らっています。そこからダイボサツよりも先にテンニョが返し馬に。しっかりとした脚取りでいい走りです。気性的にうるさいところもありません。

 そして各馬が返し馬をはじめる中、一番最後にダイボサツが返し馬に移りました。馬場の真ん中をしっかりと進めてきます。

 ダイボサツがスピードに乗り過ぎないように、吉田豊騎手がガッチリ抑えています。まずまずの帰し馬です。

 赤旗が振られると、4コーナー奥の待避所から各馬が集まってきました。鞍上の吉田豊騎手も笑みを浮かべるなどリラックスしており、メジロオードリーのときの騎乗のようなガチガチな感じは微塵もありません。

 厩務員の安瀬さんもかけつけて、輪乗りからいよいよスタートです。ダイボサツとテンニョは特段うるさいところを見せていませんし、力は出し切れそうですね。

レース

 レースの詳細はレース情報に譲りますが、メジロテンニョは2番手からいい競馬をしましたが、直線で失速して11着に敗れました。一方のダイボサツは4コーナーの入り口でやや置かれてしまったものの、坂を上がったところから伸びてきました。

 伸びて前との差を詰めていきましたが、勝ち馬のエチゴイチエからは0.9秒離されてしまい、6着に敗れてしまいました。5着とはクビ差とあともう少しで入着でした。残念!

 最初にテンニョが帰ってきました。直線は止まってしまい惨敗でしたが、陣営は何か手応えを掴んだのか、終始にこやかでした。スローとはいえ、うまく先行して折り合えましたし、まだまだ絞れる体つきで、暖かくなって体に身が入ってくれば、楽しみな感じがしました。

 ダイボサツも戻ってきました。吉田豊騎手も少しホッとした感じです。ダイボサツもスローを良く折り合ってと褒めてあげたいところですが、母メジロドーベルは悍性が強くて折り合いに苦労するタイプだっただけに、らしくない感じがしました。ただ、そこらへんは牡馬ということや、父が後方からいくディープインパクトだったからもしれませんし、これからの走りでわかってくるのではないでしょうか。
 安瀬さんも無事に戻ってきたダイボサツの姿をみて、ホッとされているようです。

みなさん注目です

おわりに

 自分も含めた多くの人たちにとって待ちに待ったデビュー戦でした。結果は残念ではありましたが、レースを終えて多くの人たちが、メジロダイボサツがデビューするまでの努力と苦労を、直に感じられたのではないかなと思いました。無事にデビューを迎えることができました関係者のみなさま、本当にお疲れ様でした。

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