メジロリュウオウ
勝ち星をあげている半兄ジーニーと同じように長距離で活躍する産駒を送りだしているジャングルポケットを父にもつリュウオウ。仕上がりも早そうでクラシックでの活躍を期待。
仕上がり早く順調なら夏前に入厩予定
市川厩舎長によると、フラックスの産駒は背や腰が弱いところがあって、気をつけて調教を進めてるそうですが、これまで順調に進み、兄弟のような気の悪いところもまだ出ていないそうです。馬体はポッテリしているところがあるが、素軽いフットワークを見せており、これからどう変わってくるか楽しみだそうです。一番進んでいるグループで、問題がなければ夏前に入厩できればと考えているそうです。
5代血統表
父馬
ジャングルポケット
13戦5勝、2001年年度代表馬、最優秀3歳牡馬を受賞。ダービー、ジャパンC、札幌3歳S、共同通信杯と多くの重賞を勝ったが、出遅れや折合いを欠く面があり、力を出し切れないレースもあった。それでも東京芝2400Mでの勝負強さをみせ、引退後は父トニービンの後継種牡馬となる。2003年から種牡馬として供用されると、初年度からフサイチホウオー(ラジオNIKKEI杯2歳S)、クィーンスプマンテ(エリザベス女王杯)、ジャガーメール(天皇賞(春))を送り出し、2年目の産駒からはトールポピー(オークス、阪神ジュベナイルフィリーズ)、オウケンブルースリ(菊花賞)などクラシックを勝つ馬たちも出てきている。2009年JRAリーディングサイヤー第16位。
トールポピーやオウケンブルースリを見る限り父トニービンの特性をそのまま受け継いだような産駒傾向にも見えますが、実際は小回りの芝2000Mでもしっかり勝ち星を稼いでおり、タスカータソルテ、トーセンキャプテンなどの重賞勝ち馬も出ています。時代のせいもあってか、トニービンの血が入っていないサンデー牝馬の受け皿ともなっており、活躍馬のほとんどがこの組合せになっています。また、父トニービン同様にノーザンテースト牝馬との相性も受け継いでおり、この点も見逃せません。ジャングルポケット産駒はメジロでは3頭がデビューしていますが、これまでち星はありません。
母馬
メジロフラックス
17戦1勝。現役時代は牝馬三冠のラモーヌに父が神の馬ラムタラと注目を集めたが、初勝利は6戦目のダート1200M。古馬になっての成長が期待されたが、その後は勝ち星をあげられず、2002年に登録を抹消され、翌年から繁殖入り。ラモーヌの後継牝馬として期待されるが、これまで初仔のメジロジーニーの1勝のみ。本馬は4番仔となる。2010年2月死亡。
ノーザンダンサーの濃いインブリードを持つラムタラにモガミの肌であるラモーヌということで、どうしても気性的に難しい産駒が多かったように思います。アグネスタキオンなど成績のいい種牡馬を付けられていますが、ここまでのところ結果を出せていません。これまではスピード不足の産駒が目立っていますが、長い距離での強さが光るジャングルポケットとの配合で巻き返しを狙います。
兄弟姉妹
No. | 生年 | 写真 | 馬名 | 性 | 毛色 | 父 | 成績 | 所属厩舎 |
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1 | 2004年 | メジロシルマ Mejiro Syrma | 牝 | 鹿毛 | デヒアUSA 〔ヴァイスリージェント系〕 | 競走馬登録がありませんでした。 | 未登録 | |
2 | 2005年 | メジロジーニー Mejiro Genie | 牡 | 鹿毛 | メジロブライト 〔ノーザンテースト系〕 | 12戦1勝、現役。なかなか順調に使えず休養がちではあるが、血統的にもこれからの活躍が期待される。 | 河内 洋 (栗東) | |
3 | 2006年 | メジロフィーバー Mejiro Fever | 牡 | 栗毛 | アグネスタキオン 〔サンデーサイレンス系〕 | 4戦0勝、アグネスタキオンが父で期待されたが、どうも時計的に物足りない走りで結果がでなかった。 | 河内 洋 (栗東) | |
4 | 2007年 | メジロニコール | 牝 | 栗毛 | フレンチデピュティUSA 〔ヴァイスリージェント系〕 | 3戦0勝、現役。札幌での2戦はいずれもテンについていけず、牧場で立直しを図り未勝利脱出を狙う。 | 河内 洋 (栗東) | |
5 | 2008年 | メジロリュウオウ Mejiro Ryuo | 牡 | 栗毛 | ジャングルポケット 〔ゼダーン系〕 | 本馬。 | 河内 洋 (栗東) | |
6 | 2009年 | 牝 | 芦毛 | アドマイヤコジーン 〔フォルティノ系〕 |
河内洋厩舎(栗東)
河内調教師がメジロブライトとメジロラモーヌ騎乗したという縁もあり、毎年ラモーヌの娘であるフラックスの産駒が入厩しています。2005年3月に栗東で開業すると、2008年には瀬戸口元調教師から引き継いだマルカシェンクで関屋記念を勝ち、初重賞制覇を飾りました。そのあとも自ら育ててきたヤマニンキングリーで中日新聞杯、札幌記念を勝つなど順調に成績を伸ばしています。主戦騎手は藤田伸二騎手、川田将雅騎手、武豊騎手、関東やローカルでは吉田隼人騎手の起用が多くなっています。
年 | 出走数 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 着外 | 勝率 | リーディング | メジロ成績 | メジロ勝率 |
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2009年 | 266 | 28 | 31 | 16 | 17 | 13 | 161 | .105 | 27位 | 0-1-0-2-0-7 | .000 |
2008年 | 256 | 29 | 17 | 22 | 26 | 13 | 149 | .113 | 21位 | 1-0-0-0-0-4 | .200 |
2007年 | 251 | 24 | 22 | 22 | 16 | 24 | 143 | .096 | 45位 | 0-0-0-0-0-3 | .000 |
2006年 | 238 | 19 | 21 | 17 | 21 | 17 | 143 | .080 | -位 | 0-0-0-0-0-0 | |
2005年 | 106 | 4 | 10 | 11 | 13 | 5 | 63 | .038 | -位 | 0-0-0-0-0-0 |
馬名の由来
長野県の山、竜王山(リュウオウサン)より。竜王山は雨乞いの神である竜王をまつる山で日本全国に存在しますが、長野県の竜王山はその中でも一番の標高を誇ります。